伸びにくい極太麺・煮干しなどの魚介類の出汁が効いた醤油味スープ・大量の豚の背脂が特徴的なラーメン。
燕背脂ラーメンは、その美味しさから新潟を代表するご当地ラーメンとなり、2022年3月には文化庁の「100年フード宣言」の取り組みで「未来の100年フード部門~目指せ、100年!~」にも選出、全国のファンからも愛されるラーメンになっています。
金属産業で有名な燕市では、昭和初期の頃から金属洋食器製造が大変盛んで、職人たちは夜遅くまで働いていました。 忙しさから出前のラーメンをすぐに食べられないことも多かったと言います。 そんな職人たちのため、地元ラーメン店で考案されたのが「腹もちが良い、濃厚で冷めにくい背脂ラーメン」。 伸びにくい麺とコクのある醤油味、丼から湯気が上がらないほどたっぷり背脂をのせたラーメンは、燕の職人やまちの人たちに愛され、親しまれてきました。
せっかくの熱々のラーメンも食べ進んでいくと、残念ながらに冷めてしまいます。わずか十分程度なのに…、店主の想いが一杯詰まったせっかくのこだわりのラーメンなのに…『いつまでも熱々で食べられないものか?』と真剣に考える日々が続きました。 そんなある日、あるビアカップを知り、『これだ!』と閃きました。これをラーメン丼に応用すれば、冷めにくく、いつまでもラーメンが熱々で食べられるのではないかと考えました。 『地抜き』から『研磨』まで、ステンレス加工のすべての要素が詰め込まれ、燕市の熟練職人達の手作りによって完成したのが「メタル丼」です。